不動産売却で失敗しない査定方法は?初心者が知るべき流れとコツ

売却記事

篠原 大輔

筆者 篠原 大輔

不動産キャリア5年

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ご自宅や土地の売却を考え始めたものの、「どのように価格が決まるのだろう」と疑問や不安を抱いていませんか。不動産を初めて売却する方にとって、査定の流れや価格の決まり方を知ることは大切です。この記事では、査定方法の違いや具体的な価格算出の仕組み、準備段階のポイントまで、分かりやすく解説します。大切な財産を納得して売却するための知識を、ぜひ身につけてください。

査定方法の基本を知ろう

はじめて不動産の売却を考えている方向けに、査定方法の基本を分かりやすくご案内します。

まず「机上査定(簡易査定)」とは、不動産会社に現地を見てもらわず、所在地・築年数・面積・類似物件の成約価格などのデータをもとにおおまかな売却額を算出する方法です。手軽で、依頼から結果までが早いため、相場を知りたい初期の段階に適しています。ただし、実際の建物の状態や環境は反映されず、あくまで目安として利用するのがよいでしょう。

次に「訪問査定」は、不動産会社の担当者が実際に物件を訪れ、日当たり・設備の劣化・周辺環境など現地の状況を詳しく調査して算出する方法です。机上査定より精度が高く、実際に売り出す際の参考にしやすい査定結果となります。ただし、査定完了までに日数を要する点は留意が必要です。

「不動産鑑定士による鑑定評価」については、売却の際には一般的には利用されず、例えば相続評価や裁判所・税務署への提出などで正式な評価が必要な場合に依頼される、有料かつ高度な査定方法です。市場売却の目的には過剰な場合が多いため、まずは机上査定・訪問査定を検討するのが自然です。

以下にそれぞれの特徴を表でまとめました。

査定方法 特徴 利用状況
机上査定(簡易査定) 現地確認なし、早く結果が出る、おおまかな価格把握 初期段階の相場把握におすすめ
訪問査定 現地確認あり、精度が高い、日数がかかる 売却準備が進んだ段階での利用が望ましい
鑑定評価 不動産鑑定士が評価、有料、正式な評価が必要な場合に適用 相続評価や法的提出が必要な場合に限定

主な査定価格の算出方法を理解しよう

不動産の査定価格を算出する主な方法は、「原価法」「取引事例比較法」「収益還元法」の三つです。それぞれの特徴と活用される対象を理解することで、初めての方も査定の意味をつかみやすくなります。

方法概要向いている物件種類
原価法現在同じ建物を再建築する場合の費用(再調達原価)から、築年数に応じた価値の減少分(減価修正)を差し引いて価格を算出する方法です。戸建住宅の建物部分など(築年数がある建物)
取引事例比較法近隣や類似条件の成約事例を収集し、事情や時点の補正を加えて比較し、査定額を導き出す方法です。マンション、土地、成約事例が豊富な物件
収益還元法将来的に得られる純収益を還元利回りや割引率で現在価値に換算して価格を算出する方法です(直接還元法とDCF法があります)。賃貸アパート、一棟マンションなどの収益物件

以下、それぞれの算出方法について、もう少し詳しくご説明いたします。

まず原価法ですが、これはもし同じ不動産を新築するとしたらどれくらいかかるかを基に考えます。そこから年数の経過による価値の低下を差し引き、現在の建物の価値を推定します。特に戸建住宅の建物部分を評価する際によく用いられる方法です。この方法では再調達原価や耐用年数の設定が重要になります。

次に取引事例比較法は、地域や面積、築年などが似ている物件の成約事例を参考に、対象の不動産と比べて事情補正や時点補正を行い、相場感のある査定額を導き出します。マンションや土地の査定で広く使われる方法で、取引事例が多いほど信頼度が高まります。

最後に収益還元法ですが、これは将来得られる賃料などの収益を基にした方法です。直接還元法は「年間純収益 ÷ 還元利回り」、DCF法は複数年にわたる収益と将来の売却額を割引率で現在価値にして合算します。投資用物件の価値を評価する際に欠かせない方法です。

これら三つの方法は、それぞれ適した物件種類が異なるため、初めて売却をお考えの方は、自分の不動産がどの種類に当てはまるかを押さえておくことが大切です。それによって、査定結果の見極め方や、次にどの方法に注目すべきかが変わってきます。

査定結果をどう活かすか考えよう

不動産の査定結果は、あくまでも「おおむね3カ月以内に仲介市場で売れるだろう」と予測された価格であり、この金額=成約価格ではありません。ですから、査定結果を参考にしつつ、ご自身の売却方針をしっかり持つことが大切です。たとえば、初回提示価格に少し余裕を持たせることで交渉に備えるなど、柔軟な戦略が可能になります。

査定結果は「売れそうな価格の目安」です。まずは結果の根拠を確認し、納得できるかどうかを判断しましょう。市場の相場と大きくズレている場合は、根拠を確認することで、過大な査定による売り出し失敗や長期化を防ぐことが可能です。複数社の査定を比較することも有効です。

活かし方説明
目安として活用3カ月以内に売れそうな価格を把握し、売出し価格の基準にする
交渉材料に相場や根拠を持って価格交渉に臨むことで説得力が増す
複数査定で比較査定結果を比較し、信頼できる不動産会社を見極める

こうした姿勢を持つことで、不動産会社とのやりとりもスムーズになり、納得のいく売却に近づきます。ご自身で価格の目安を立てつつ、交渉や売り出しの戦略に活かしていきましょう。

査定依頼前に準備しておきたいこと

はじめて不動産を売却される方にとって、査定依頼をスムーズかつ有効に進めるには、事前の準備がとても大切です。以下、主に三つのポイントに分けてご説明いたします。

準備項目具体的な内容目的・メリット
① 相場の事前調査近隣の類似物件の取引事例を3件以上調べ、公示地価・路線価・固定資産税評価額なども確認机上査定時に自身で相場をふまえた判断ができ、提示価格の妥当性を把握しやすくなります
② 書類や物件状態の整理固定資産税の納税通知書、登記簿謄本、図面類、築年数や維持管理状況の記録などをまとめておく訪問査定時にスムーズに情報提供でき、精度の高い査定結果につながります
③ 机上査定と訪問査定の使い分けまず机上査定で複数社の価格を比較し、候補を絞った上で訪問査定を頼む時間・労力を節約しつつ、最終的に精度の高い査定を受けられます

まず、査定の前段階として、ご自身でも相場を調べておくことが有効です。具体的には、スマホやパソコンで周辺の類似物件の成約事例を少なくとも三件以上探し、併せて公示地価・路線価・固定資産税評価額などの公的データも確認する方法があります。例えば、路線価が取引価格の目安として参考になるほか、固定資産税評価額は7割程度の水準とされています。このように情報を複合的に見ることで、査定結果への理解が深まります。

次に、訪問査定を依頼する際には、必要となる書類類をあらかじめ準備しておくとよいです。固定資産税の納税通知書、登記簿謄本や物件図面、購入時の契約書、築年数・リフォームや修繕履歴、維持管理の状態などを整理しておき、査定担当者に漏れなく伝えられるようにしておくと、より正確な評価につながります。

最後に、机上査定と訪問査定の使い分けについてです。はじめに机上査定を利用すれば、複数の不動産会社に手軽に査定依頼でき、相場感をつかむのに役立ちます。その後、数社に絞って訪問査定を依頼することで、時間や労力を無駄にせず、かつ精度の高い査定が得られます。この流れは、初めて売却を検討される方にとっても分かりやすく安心です。

まとめ

不動産の売却を初めて検討される方にとって、査定の方法や価格の考え方は分かりづらいものです。本記事では、査定のしくみや主な価格算出方法、さらに査定結果をどのように活かすかを詳しくご紹介しました。自分自身で相場を調べてみたり、必要な書類や物件の状態を整理しておくことが、納得できる売却への第一歩となります。焦らず正しい知識を身につけ、不動産売却を前向きに進めましょう。

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